はじめに
地震などの大規模災害が発生すると、「避難所へ行かなければ」と考える方も多いでしょう。
しかし、マンションの場合、建物に大きな損傷がなく、火災や津波などの危険がなければ、自宅で生活を続ける「在宅避難」が基本です。
避難所は、自宅で生活できなくなった方を優先して利用する施設です。自宅で生活できる環境があれば、慣れた住まいで過ごす方が、ストレスも少なく、感染症などのリスクも抑えられます。
そのためには、普段から必要な備蓄を準備しておくことが重要です。
この記事では、マンション住民が在宅避難するために備えておきたい物資と、その考え方を解説します。
在宅避難とは
在宅避難とは、災害発生後、自宅が安全であることを前提に、自宅で生活を続ける避難方法です。
在宅避難ができる条件は次の3つです。
- 建物に倒壊などの危険がない
- 津波や火災など周辺に命の危険がない
- 数日間生活できる備蓄がある
この3つを満たしていれば、避難所へ行くよりも、自宅で生活する方が現実的な選択となるケースが多くあります。
どれくらい備蓄すればいい?
日本の各自治体は、最低3日分、できれば7日分の備蓄を推奨しています。
近年の災害では、ライフラインの復旧まで数日以上かかるケースも珍しくありません。
特にマンションでは、
- エレベーター停止
- 断水
- 停電
などにより、生活が大きく制限されることがあります。
そのため、本サイトでは7日分の備蓄をおすすめします。
必要な備蓄リスト
① 飲料水
最も重要なのが水です。
目安は、1人1日3リットルです。
例えば4人家族なら、3L × 4人 × 7日=約84リットルが目安になります。
飲み水だけでなく、調理にも使用するため、少し多めに準備しておくと安心です。
② 食料
保存食は、
- アルファ化米
- レトルト食品
- 缶詰
- カップスープ
- パックご飯
- 栄養補助食品
などを組み合わせると飽きません。
子どもがいる家庭では、お菓子や好きな食品も少し備えておくと安心できます。
③ 簡易トイレ
マンションでは断水しても便器はありますが、そのまま流してはいけません。
排水設備が破損している可能性があるためです。
簡易トイレは、1人1日5回程度を目安に考えます。
4人家族なら、約140回分あると安心です。
④ ポータブル電源
停電時に最も役立つ防災用品の一つです。
利用用途は、
- ・スマートフォン充電
- ・照明
- ・小型家電
- ・医療機器
など。
容量は家族構成にもよりますが、500〜1000Wh程度あると安心です。
⑤ モバイルバッテリー
スマートフォンは災害時の生命線です。
最低でも、1人1台。できれば複数回充電できる容量を備えておきましょう。
⑥ 照明
停電するとマンション内部も真っ暗になってしまいます。
LEDランタンを複数用意すると、
- 食事
- トイレ
- 就寝
など様々な場面で活躍します。
懐中電灯だけよりもランタンがおすすめです。
⑦ カセットコンロ
停電するとIHクッキングヒーターは使えません。
カセットコンロがあれば、お湯を沸かしたり簡単な調理ができます。
ガスボンベも複数本備蓄しましょう。
⑧ 衛生用品
忘れがちなのが衛生用品です。
- トイレットペーパー
- ティッシュ
- ウェットティッシュ
- アルコール消毒
- ゴミ袋
- ラップ
などは生活を支えます。
⑨ 常備薬
病院や薬局へ行けない場合もあります。
- 常備薬
- 処方薬
- 絆創膏
- 解熱鎮痛剤
などを準備しましょう。
高齢者は特に重要です。
⑩ 情報収集手段
停電するとテレビが見られなくなる場合があります。
情報収集手段として、
- ラジオ
- スマートフォン
- モバイルバッテリー
を確保しておきましょう。
ローリングストックがおすすめ
防災用品は、しまい込むと賞味期限切れになります。
おすすめなのは「ローリングストック」です。
この方法なら、常に新しい備蓄を維持できます。
マンションならではの備え
マンションでは、
- エレベーター停止
- 断水
- 高層階への階段移動
など、一戸建てとは異なる課題があります。
そのため、
- 飲料水を少し多めに備える
- 階段で運べる荷物にまとめる
- 管理組合の防災計画を確認する
などが地味に重要な防災対策になってきます。
まとめ
マンションで在宅避難を成功させるポイントは、「避難所などに移動して避難しなくても自宅で生活できる準備」をしておくことです。
特に重要なのは次の10項目です。
- 飲料水
- 保存食
- 簡易トイレ
- ポータブル電源
- モバイルバッテリー
- LEDランタン
- カセットコンロ
- 衛生用品
- 常備薬
- 情報収集手段
すべてを一度に揃える必要はありません。
まずは3日分、次に7日分というように、少しずつ備蓄を増やしていくことが大切です。
また、本記事では概要を紹介しましたが、それぞれの備蓄品については別記事で詳しく解説しています。これらもあわせて読むことで、マンションでの在宅避難に必要な備えをより具体的にイメージできるでしょう。
